東方弾幕オタが非オタの彼女に弾幕世界を軽く紹介するのためのスペルカード10枚
※本記事は所謂「改変コピペネタ」です。
まあ、どのくらゐの数の東方オタがさういふ彼女をゲットできるかは別にして、「オタではまったくないんだが、しかし自分のオタ趣味を肯定的に黙認してくれて、その上で全く知らない弾幕の世界とはなんなのか、ちょっとだけ好奇心持ってる」やうな、ヲタの都合のいい妄想の中に出てきさうな彼女に、弾幕シューティング「東方Project」のことを紹介するために見せるべき10枚のスペルカードを選んでみたいのだけれど。
(要は「脱オタクファッションガイド」の正反対版だな。彼女に弾幕STGを布教するのではなく相互のコミュニケーションの入口として)
あくまで「入口」なので、見るまでに時間的に過大な負担を伴ふLunaticなスペカは避けたい。できればEASYモードでも出てくるスペカ、少なくともEXTRAモードレベルにとどめたい。
あと、いくら弾幕として素晴らしいといっても古びを感じすぎるものは避けたい。旧作好きが『EXTRAアリスが最強だろjk!!』*1と言っても、それはちょっとさすがになあ、と思ふ。さういふ感じ。
彼女設定は
といふ条件で。
まづは俺的に。出した順番は実質的には意味がない。
1.虹符「彩虹の風鈴」(紅魔郷3面:紅 美鈴)
まあ、いきなりかよとも思ふけれど、「20世紀延長型」を濃縮しきってゐて、「21世紀の弾幕シューティング」を決定づけたという点では、外せないんだよなあ。使い手の本名並みに知名度低いけど。
ただ、ここで回転避けと下避けの違ひ論を全開にしてしまふと、彼女との関係が崩れるかも。
パッと見弾数過剰なパターン弾幕を如何に効率的かつ美しく避けるかについて、どれだけさらりと、嫌味にならず濃すぎず、それでゐて必要最小限の楽しさについてを彼女に伝へられるかと言ふことは、オタ側の「真のコミュニケーション能力」の試験としてはいいタスクだらうと思ふ。
2.幽曲「リポジトリ・オブ・ヒロカワ」(妖々夢6面:西行寺 幽々子)
アレって典型的な「オタクが考える一般人に受け入れられさうな綺麗でグレイズうはうは弾幕(さうオタクが思ひ込んでゐるだけ。実際は全然受け入れられない)」そのものといふ意見には半分賛成・半分反対なのだけれど、それを彼女にぶつけて確かめてみるには一番よささうなスペルカードなんぢゃないのかな。
「設定厨としては、Repository(=納骨所)といふ言葉の意味と西行妖の背景について、あの固定弾の形と爆増するグレイズ数が深く関係してゐるとも思ふのだけど、率直に言ってどう?」って。
3.開演「二拝二拍一拝」(風神録EXTRA:洩矢 諏訪子)
ある種の初心者が持ってゐる完全気合ひ避け成功への憧憬と、一方で「気合ひ避けが必要なスペカなんて実際ほとんどねぇYO!」というパターン化へのこだはりと重要性を彼女に紹介するといふ意味ではいいなと思ふのと、それに加へていかにも初見殺し的な
- 「何回やっても開幕から落ちまくるってどういふことよ」と思はせる無理弾幕。
- 「実は開幕の位置が…ry」といふ余りにも拍子抜けな事実。
の二つをはじめとして、東方弾幕の厳しさを初っ端から教へてくれるのが、紹介してみたい理由。
4.禁弾「過去を刻む時計」(紅魔郷EXTRA:フランドール・スカーレット)*2
たぶんこれを見た彼女は「イライラ棒だよね」と言ってくれるかもしれないが、そこが狙ひといえば狙ひ。この幾らでも焼き増し応用できそうな弾幕でも他のキャラは一切使はないこと。外の世界では似たやうなのが取れたら100万円もらえて大人気になったこと、左から右へは上手くいけたのだから同じ要領で中央に戻れてもおかしくなささうなのに、高速化した狙ひ弾の切り返しに失敗して被弾しまくること、なんかを非オタ彼女と話してみたいかな、といふ妄想的願望。
5.天呪「アポロ13」(永夜抄6面A:八意 永琳)
「やっぱり安置作っちゃうやうなキャラは間抜けだよね」という話になった時に、そこで選ぶのは「アイシクルフォール EASY」でもいいのだけれど、そこでこっちを選んだのは、この弾幕にかける永琳の想ひが好きだから。
断腸の思ひで狭めて狭めてそれでも数ドット、っていふ安置の広さが、どうしても俺の心をつかんでしまふのは、その「真ん中に穴を残す」といふことへの諦め切れなさがいかにも輝夜ラブ的だなあと思へてしまふから。
数ドットの安置を俺自身は簡単だとは思はないし、Lunaはもう入れないだらうとは思ふけれど、一方でこれが神奈子様だったら、開いてゐるやうに見せかけて実は詐欺判定で埋めてしまってゐるだらうとも思ふ。
なのに、輝夜以上の力を出さないといふ制約を固持して安置を残してしまふ、といふあたり、どうしても「自分の罪の意識を捨てきれない蓬莱人像」を見出すオタクとしては、たとえ永琳がさういふキャラでなかったとしても、親近感を禁じえない。Luna下避けの困難さと合はせて、そんなことを彼女に話してみたい。
6.滅罪「正直者の死」(永夜抄EXTRA:藤原 妹紅)
今も昔も正直者大回転を目指す人はそんなにゐないと思ふのだけれど、だから紹介してみたい。
永夜抄よりも前の段階で、既に永夜抄までの三部作の骨格は決まってゐて、音楽に至ってはFM音源の頃にZUN節は頂点に達してゐたとも言へて、かういふクオリティの音楽と弾幕の融合がPC98時代で既に生れてゐたんだよ、といふのは、別に俺は謎の「ant fang」氏のやうになんらそこに貢献してなくとも、なんとなく東方好きとしては不思議に誇らしいし、いわゆる聴くだけの「ポップミュージック」でしか音楽を知らない彼女には、あの切なく激しい曲と、うにうに曲がる弾幕を見せてあげたいなと思ふ。
7.結界「生と死の境界」(妖々夢Phantasm:八雲 紫)
パターン作成における弾の「種類」あるいは「当たり判定」の重要性をオタとして教へたい、というお節介焼きから見せる、といふことではなくて。
「あらゆる弾幕には必ず避け方が存在する」的な感覚がオタには共通してあるのかなといふことを感じてゐて、だからこそパターン化の究極系は「安置の自作」以外にあり得ないと思ふ。
「作者がこっそり仕込んだ安置はもとより、作者も意図せぬ安置をも探し出す」というオタの感覚が今日さらに強まってゐるとするなら、その「オタクの気分」の源は生と死の境界にあったぢゃないか、といふ、そんな理屈はかけらも口にせずに、単純にどんどん増える弾数に対する緊張感を楽しんでもらへるかどうかを見てみたい。
8.水符「河童のポロロッカ」体験版(風神録体験版3面:河城 にとり)
これは地雷だよなあ。地雷が火を噴くか否か、そこのスリルを味はってみたいなあ。
かういふゆとり排除チックな精神が製品版でも神奈子様に受け継がれてゐて、それが非オタに受け入れられるか窓から投げ捨てる衝動を誘発するか、といふのを見てみたい。
夜符「ナイトバード」(紅魔郷1面:ルーミア)
9枚目まではあっさり決まったんだけど10枚目は空白でもいいかな、などと思ひつつ、便宜的にナイトバードを選んだ。
紅魔郷から始まって紅魔郷で終わるのもそれなりに収まりはいいだらうし、スペルカードルール制定以降一連の大ブームの先駆けとなったスペルでもあるし、紹介する価値はあるのだらうけど、もっと他にいいスペルカードがありさうな気もする。
といふわけで、俺のかういふ意図にそって、もっといい10枚目はこんなのどうよ、といふのがあったら教へてください。
「駄目だこのヌルオタは。俺がちゃんとしたリストを作ってやる」といふのは大歓迎。
かういふ試みそのものに関する意見も聞けたら嬉しい。「そーなのかー」と応えてあげたい。
[テンプレ以上]
あとがき
流行ってゐたので書いてみた。ちょっとテンプレから外れて仕舞ひ、無駄に時間がかかった割には改変コピペネタとして出来が良くない。念のために補足。