気に入ったインターフェイスを使ひ回せれば一番なのに
どちらかといふと、マルチカラム*1の様なユーザインターフェイス*2的な仕組みは、制作者が提供する物ではないと思ふ。
もちろん、件の仕組みはCSSで提供されてをり、気に入らなければユーザスタイルでさっくり除外する*3のだが、「ブログ」の様な文章主体のページの場合、出来るだけ「読み方」はユーザ側に一任するのが一番利に適ってゐる。小説や詩文でもない限り、制作者側が提供するのは配色と(必要最低限の)余白くらゐで十分であり、それ以上のことはユーザスタイル(ないしそれに類する方法)で実現すべきだと思ふのである。
ただ、ここで障りになるのが各サイトごとのマーク構造の微妙な差違だらう。Wiki記法はまだ書き手に絡む問題なので置くとしても、出力結果の構造(例へばclass名など)をある程度統一しようと言ふ動きがないのは不思議に思ふ*4
だから現状、ユーザスタイルは表示を簡素化するのは簡単だが、マルチカラムの様な高度化は難しい。制作者側が種々のインターフェイスを提供し、それを読み手が取捨選択するのが一番無難な運用となる。「これは良い」と思ったものは他でも適用出来た方が読み手としては嬉しいハズなのに、読み手側からそれを「使ひ回す」のは難しい*5
私が以前『プラットフォームを提供するXML』(土台的なXML)と『テキストを表現するXHTML』に分離
を考へてゐたのもそこに理由があった。
しかしHTML5やXHTML2の様子を見る限り、どうやら制作者側がインターフェイスを1から10まで拵へる時代は当分続きさうだ。「新しく出来ること」を宣伝するのは結構だが、従来あり方をより良くする道も、少しは考へて欲しいものである。
追記
改めて読み返してみたら、途中までと最後が繋がってないな。CSSで処理することとHTMLで定義することがごっちゃになってる。
逆に、サイドバーではないナビゲーションリストでも、ユーザスタイルシートでサイドバー化出来る筈。「土台の規格化」にはさういふメリットがある。だからHTML5ないしXHTML2が策定されれば、少なくともインターフェイス的な部分は今よりいくらかマシな状況になるのか。
ただ、HTML5やXHTML2は互換性の方で疑問が残るので、それはそれで困るなぁと思った次第。むぅ。