無題

官房長官の発言云々はさておいて。
そもそも石油が遠からぬ未来に枯渇することは、かれこれ30年くらゐ前から出てゐた話。石油依存社会の脆さは二回の石油危機で学んだはずである。
にもかかはらずここにきて急に右往左往してゐるのだから、危機感がなかったんだらうなと思ふより他ない*1 生活に喫緊した石油ですらさうなのだから、まして地球環境云々など言ふに及ばない。

逆に言へば、これは石油依存社会から抜け出す絶好の好機と考へても良い。産業構造の転換には大きな負担がかかるが、切り抜ければ日本経済は世界的にとても優位に立てるのではないだらうか。日本は石油会社が米国ほど政治的な力を持ってゐないのだから、やってやれないことはないと思ふのだが。

*1:ちなみに、未だに原油価格80円/L程であり、「おいしい水」に並んだ程度である。「おいしい水」の中には、製造・輸送・冷温を通じてどこまで原油が混ざってゐるのだらう。