東方にハマってゐる

随分音沙汰がなくなってゐたが、一応お迎へは来てゐません。もうしばらくは現世で暮らせさうです。
まとまった時間が取れないためにひぐらしが「祭囃し編」で止まったままであり、その間に前に行ったFFT関係のオフレポを書きつつ、息抜きに始めたのが東方。これが思ひっきり久樹の心にクリーンヒットする。

以下、つらつらと感想。ネタバレは無いと思ふが、代はりにやったことの無い人には「?」な記述も多い。


久樹にとってシューティング(STG)と言へば、グラディウス3パロディウス雷電SFC移植版を一作やったきりであり、正直言って完全に無縁なジャンル。某方面であまりに人気があり音楽も気に入ったため、話のネタとして紅魔郷を購入したのが縁となった。

偶数弾だの奇数弾だの、一通りの予備知識だけ流し讀みしていざプレイ。

2,3回は「何この無理ゲー……orz」だったのだが、これが全く不思議なもので、回数を重ねるごとに何故かかはせるやうになってくる。6回目であっさりイージーモードをクリアし、小学生にはなれた*1

ノーマルモードはもう少し苦戦してゐるが、一応2回に1回はクリア出来るやうになった。まあ、残機最大といふ半反則技込みだったり、クリア時のセリフを見たいがために処理落ち率80%といふ文字通り「止まって見える」やうな状況にして妹様を倒してみたり*2など、正統派シューターからすればかなり邪道を行ってゐるものの、ここまで楽しめるとは正直思ってゐなかった。撃破後の爽快感は初代パネポンのHardest級である。

何より、曲が良い。作者のZUN神主も仰せの通り、「U.N オーエンは彼女なのか?」はボス戦のBGMとして最高評價*3を与へたい名曲である*4

そんなこんなで、いつの間にか三部作と風神録まで購入。全部ノーマルモードがクリア出来るのは一体何時になることやらと途方に暮れてゐる昨今である。今のところ発表順にプレイするつもりで、今日試しに妖々夢をやってみたのだが、どうにも咲夜さんの事故率*5が高い。

さっきは妖夢で3回もピチュった*6し(全て事故死) うーん、まだまだボム判断が己の力量から見て辛すぎる。いつも「使ひ切れ」と言ひ聞かせてゐるのだが……。


余談だが、このゲームをすると、人間の生理現象が面白いくらゐに実感できる。

例へば、一定以上相手の弾数が増えてくると、視野がどんどん狭くなってくる。具体的には、チルノ開幕の辺りならまだ全体を見渡す余裕があるが、アイシクルフォール辺りから視野が画面半分くらゐになり、パーフェクトフリーズで1/4くらゐになる。紅美鈴の芳華絢爛辺りになると1.5〜2身分前を見てゐるだけで自キャラすら見えてゐるかゐないかといふ状態になる(この状況で目測を誤って事故るケースもたまに……)

自動車で時速100kmを超えると運転手の視野が急速に狭まる*7といふ話が素直に納得出来た。自分で運転してゐるときはほとんど気にならなかったのだから、考へてみれば恐ろしい話である。

そして比喩ではなく生理学的な『盲点』や、脳の自動視野補完機能の存在。東方の弾は基本的に原色かつ明るいので背景に溶け込んでしまふケースは少ないが、ゆゆ様の弾はどうにも避け辛い*8

斜めから――特に曲がる系の弾*9の目測が難しいことや、ある程度進んだあと方向が変わる弾は認知が遅れたり*10、速い弾は必要以上に大きく見えたり*11、いつもは簡単にかわせるのに一旦「いつものやり方」が崩れると途端に立て直せなくなったり(ボムを撃った直後が最も危険)など、分かっちゃゐるのに引っ掛かる。

更に弾幕がきつくなると、脳内で「音飛び」が起こり始める*12。諸事情で出典は見つからずだが、所謂「火事場の馬鹿力」の一種で、脳の回転を極限まで高めるために音や色彩といった情報を削ることがあるらしい。音飛びといっても、「音楽が流れてゐたといふ記憶が残らない」程度のものだし、切れ目ではちゃんと聞こえてゐるのだが、本当に興味深い*13

全く、「限界への挑戦」といふ言葉がぴったりのゲームである*14

*1:[出典]イオシス 患部で止まってすぐ溶ける 〜 狂気の優曇華院

*2:流石に本当に「止まる」ことはなく、パチェの「レイジィトリリトン」や「アグニシャイン」レベル。それでも終了時残機ボム0だったのは情けないの一言。リプレイを見て更に絶望。一体どんだけ練習したら普通に倒せるんだよ……orz

*3:他には「妖星乱舞」「勇者の挑戦」など

*4:ニコ動内の数々のアレンジもまた素晴らしい。が、ドナルドのアレはねーよw

*5:追ひ詰められてではなく、目測錯誤や誤操作などによるミス。所謂「抱え落ち」といふSTG最悪手の元凶

*6:ラ行五段。ミスの意。語源はやられ効果音(ピチューン)より。[類義語]ティウンティウン

*7:約40度〜50度[運転教書]

*8:紅魔郷stage2の白い雑魚などは認知しづらいが、弾さえ撃ってゐれば勝手に倒せるので問題にならない。もしあそこで白い小弾でも出してこようものならかなりの難関地帯になってゐたに違ひない

*9:パチェの「シルフィホルン上級」など

*10:咲夜さんの「殺人ドール」など

*11:たぶん、ハードやルナティックとかになったら膨張色か収縮色かの影響まで出てきさうだ。……嗚呼、さうか! だから妹様の「そして誰もいなくなるか?」の赤壁は青壁より怖く感じるのか

*12:ちなみに、処理落ち率が90%を超えるとPC側でも音飛びが……w

*13:まあ、実際に色の認識を放棄してしまふと却って弾避けが難しくなりさうだし、そもそも東方は綺麗な弾幕と音楽を楽しむゲームではなかったのか?(^^;

*14:とは言へ、ノーマルモードならば誰でも必ずクリア出来るとのこと。まあ、私でも出来るくらゐだからさもありなん。つまりは単なる練習不足。限界への真の挑戦はHard以上から始まるのだらう……