怨霊の炎で地獄は燃ゆる

動植物の気質そのものの正体である幽霊は、悪戯に触れると凍傷を負ふ程冷たい。阿求曰く、心は冷たい物だからださうだ。説明になってないやうな気もするが、幻想郷では良くある話である。

一方、この幽霊が恨みによって変化した物が怨霊であり、こちらは大変熱い。復讐の炎とか、さういふので燃えたぎってゐるからだらう。地の底の底にある旧灼熱地獄は、この怨霊によって燃焼を維持してゐる。

恨みの気質によって燃え続ける場所を「地獄」といふのであれば、どこからともなく湧いてきた名も姿も無き者達によって炎上したブログでありサイトは、まさに地獄と呼ぶに相応しいのかも知れない。と、ふと思った。


ところで、お空は核融合の力を手に入れて、旧灼熱地獄の総熱量を一気にかつての時代へ引き戻してしまった。今までは猫車によって細々と運ばれてくる死体と怨霊によって地獄の炎は維持されてゐたわけだが、核融合の熱があれば最早燃料は不要といふことになるのではないか。

とすると、地獄に残された怨霊達はどうなるのだらう。燃料源である原子*1は山の神から貰はないといけないさうだが、今のところお空は間欠泉を止められない程度には力が溢れてゐるらしい。

成仏出来ない、燃やされて消滅もしない怨霊達は、これからどうするべきなのだらうか。妖夢幽々子様に片っ端から斬って貰ふか。冬の暖房にしては幽霊以上に危ないし。

*1:恐らく三重水素辺りだらう。これの創造には二柱の乾坤を創造する能力によるものだと思はれる。陽子が乾で、電子は坤。中性子は陽子に電子を吸収させると創ることが出来る。