C76 一人反省会議事録

何だかんだ言ってC76も終了*1(。とても楽しい一日(久樹は二日目のみ参加)を過ごすことが出来、有難い仕合せであったと思う。
その一方で、楽しさに腑抜けて課題を積み残したままにしてしまっては、いつか足元をすくわれるだろうし、万一そんなことになれば愛娘阿求に合わせる顔が無い。
色々課題も多かった今回のコミケットを率直に反省することは、次回を必ずより良いものにするであろうし、それが全てのコミケット参加者の義務であると信じ、本レポートを公開する。
なお、本レポートは久樹輝幸がいちサークル参加者としての立場で書いているが、一部掲示板や知人からの話も参考にさせていただき、個人的な問題点とイベント的な問題点を雑駁に述懐した。

委託参加

今回、久幸繙文は「おおあざうつぎおの」に委託サークルとして参加した。委託の話は当落発表より更に前より打診されていたので、準備期間としては十二分にあったと思う。
なお、委託先サークルの櫟原さんは、先の風水害や諸々の事情で当日欠席となった。申込責任者の欠席は望ましいことではないが、早い段階から入念に打ち合わせを行った事もあり、特に大きな問題は起こらなかった。
次回のC77は、自サークルで参加する予定である。

色付き配置図

イベント直前の修羅場進行に備え、なるたけ早いうちから色付き配置図は完成させておこうと考えていた。
事前に色付き配置図作成手順をまとめていた事、公開用ページを集約した事、カタログの時点でカット情報を整理しておいた事などもあり、まいさんによる白地図版公開後、速やかに公開にこぎつくことが出来た。
一方、ネットプリントへの登録は、データ容量が制限を大幅に上回ってしまった影響でかなり遅れてしまった*2
原因は、白地図版を画像として取得する際に、精密度を求めるあまり解像度を高くしすぎた(400dpi相当)事が主因と考えられる。
文字情報を直接埋め込んだヴェクトルデータである白地図版PDFに対し、色付き配置図はそれを画像として取得したビットマップデータであり、容量の肥大化は前々から問題となっていた(ナローバンド環境では回線にかなり負担をかけていると思われる)
最終的に今回は最終版から画質を落とすことで登録出来たが、画質の落とし方についても今後最適な方法の調査研究が必要と考える。最初から低解像度で取得した方が良いのか、後で縮小した方が良いのか、どの程度までなら実用に堪えられるかなど。
また調べたところ、Photoshopであれば、ヴェクトルデータとビットマップデータを共存させることが出来るらしい。今後の事を考えると製作環境そのものの移行も考えた方が良いのかもしれない(その場合、まいさんの環境から直接ヴェクトルデータを利用出来かどうか、以前頂いたWEMデータで検証を要す)



なお今回、配置図の制作・公開はカタログ(ロム)の購入抑制、ひいてはマナー低下につながるのではないか、という指摘を受けた。前々からその問題については認識があったが、少なくともコミケ以外のイベントは原則カタログ購入が必須であること、カタログ購入と注意書きのチェックは参加者の自覚の問題であり、どの道出来ることはその自覚を促すしかないことなどから、今後も継続して制作していきたいと考えている。
配置図の存在がイベントにとってプラスになっているのかマイナスになっているのかは、正直なところ確かなことは言えない。おそらく両方の面があるだろうと思うし、なるべくデメリットを解消してメリットを増やす方向に持っていければと思う。

新刊の難航

新刊はなんとか発行出来たが、正直なところ非常に難産だった*3
今回の主たるテーマは幻想郷の死生観であり、その土台となる輪廻転生システムについての考察であったのだが、どういった形でこれを物語にするかプロットが中々書けず、書きながら話が二転三転した。その影響が作品内の各所に残り、全体として「まとまりのない」「練りこみ不足」な話になってしまったと思う(特に妹紅と阿求の会話はもっと頑張りたかった)
せめてあと三日話を練る時間があればかなり違っていたと思うが、いかんせん自分のスケジューリングの悪さ、実力のなさを露呈する結果となってしまった。
また、新刊の入稿遅れが色付き配置図の登録や、打ち合わせ、サークルチェックなどあちこちに飛び火し、準備不足の甚だしい事態となった。自分ひとりだけ討ち死ぬならまだしも、他の大勢の方に多大な迷惑をかけてしまって本当に申し訳ない。

次回紅楼夢(というより第?州東方祭)の作品は更なる難産が予想されているが、自分としてはなんとか雪辱を晴らしたい次第である。

工夫した点

その一方で、今回は実験的な試みをいくつかしており、これらの感想もいづれ聞いてみたいと思う。
まず、仮名の形が気に入らなかったAR明朝体を、本文に限ってAR教科書体Mにしてみた。他所のSS本で教科書体を使っているところは見たことが無いが、手書きっぽい雰囲気が出て、かつそこまで読みにくい感じもしない*4ので、個人的には気に入っている。
また、初めてゲスト原稿を描いていただいた。正直オフセでも無い自宅製本本でゲスト原稿なんて失礼じゃないだろうかと思っていたのだが、櫟原さんは快く引き受けてくださった。そして送られてきたデータを見てびっくり。クオリティの高さもさることながら、次回作につながる素敵な内容で思わず小躍りしてしまった(サークルカットをこれに差し替えたいくらいだ)
基本的にSS本ではゲスト原稿の風習がないため、せっかく頂いた原稿がなるたけ不自然にならないよう、幻想郷縁起方式を採用してみた。さりげなく本文中にもフラグを立ててみたりなど、本来のSSの作法としては良くないのかも知れないが、「本」という媒体で、うちの作風で、しかも阿求というキャラでしか出来ないやり方だったので、個人的には満足している*5

超極道入稿

執筆がそんな感じだったため、全て完成したのが出発前日の15時。そこから28p150部(表紙含めて延べ1200枚)を刷って折って挟んで綴じて化粧断ちまでしたわけだが、正直死ぬかと思った。というか寿命は確実に縮んだと思うw
往路は18切符だったため出発予定時刻が6時だったにもかかわらず、貫徹して製本終了したのが当日の5時という有様。もうね、何度自分で自分に特急料金*6を請求したい思いに駆られたか。心が折れそうになる中、それでも何とかやり遂げたのは、ひとえに櫟原さんのゲスト原稿を何が何でも世に出したかったからに他ならない。なんと仕合せな話だろうか。
……まあ、なんというか、締め切りはちゃんと守るべき。絶対。

合同誌寄稿分

秋姉妹合同、合同誌参加者分は後ほど郵送する事として結構な量を確保していたにもかかわらず、速攻で完売した模様。まあ、あのクオリティならさもありなん。主催者曰く私の原稿も良かったらしいので、浮いて処遇に困ったということはなさそうである。早く読んでみたい。
書店委託もされているので、ご興味の有る方は是非是非。

壮行会

例大祭の時みたく適当に呼びかけたところ、11名の方にご参加頂いた。正直こんなに集まるとは思っておらず、楽しい一夜を過ごす事が出来た。
前回同様会場のセッティング等は木俣さんに殆ど丸投げしてしまったが、快く引き受けて下さった。この場を借りて深謝したい。
川崎にホテルを取った事もあり、二次会まで突入したが、新横浜に泊まった例大祭の時より余裕を持って戻れたと思う*7

搬入・設営

もちろん、宅配その他には間に合わなかったので、自力搬入することにした。本来は前日搬入をするつもりだったのだが、前述の有様だったので到着を遅らせた結果、搬入は諦めることにした。

当日は120サイズの段ボール箱を使用したが、櫟原さんの分も含めて十分余裕があった。ただ、古い駅では下りエスカレータが無い事が多かったため、予想以上に移動には時間がかかってしまった。あと、何故自分は毎回毎回間違えて東海道線に乗ってしまうんだ馬鹿

会場に着いたのは8時前。少し早すぎたが、既に5分くらいのサークルが準備を始めていた。今回はわたりさんと一緒に設営する予定だったが、待てど暮らせど来ないので先に済ませてしまうことにした。聞いた話では、りんかい線で2回も積み残しを食らったらしい。恐ろしい話である……。

ちょうど準備が終わった頃にわたりさんと消隠さんが来たので、大慌てで挨拶回りの旅に出た。新刊を押し付けて回ったとも言う。ただ、新刊交換は至福のひと時でありながら、自分のぺら本と相手の本とを考えると、少し躊躇いの気持ちもあったり。まあ、穂積名堂の近藤さんや来夢緑のらびっとさんなど、みんな「気にしなくて良いYO!!」といって下さったので、今後も機会があればご挨拶に伺いたい。そのほか、四つ星レストランおかんのいまいさん、ナナシノ十字星団の七篠さん、ゆめいろごろもの春日さん、れいてぃ屋のれいぽそさん、星空亭の紡さん、YC-TVの$さん、PublicPlanetの公星さん、明度良好の大樹さんなどなど、あちこちのサークルにお邪魔させて頂いた。
何が悲しいかというと、挨拶回りに行く予定のサークルリストを家に忘れてきたため、挨拶を完全に忘れたサークルが幾つかあること。あと、どこかのサークルの人に後で渡すと言ったっきり本を渡し損ねてしまったのも悔いが残る。
また後述するが、東1ホールの中央通路にシャッター列が形成された影響で通路が完全に閉塞し、横断も制限されたため移動にきわめて難儀した。あれはどうにかならないものだろうか。

そしてそして素晴らしいことがあった。一通り挨拶回りが終了し、最後に神主をひと目拝もうとスペースを覗きに行ったら、神主がどういうわけかぼんやりと一人で佇んでいたのである。これは二度と来ぬ好機と、無意識のうちに自スペースに飛びかえって新刊を抱え、そのまま神主本人に献本する世紀の僥倖を得た

もう自分でも何を言っていいのか分からず、とにかく「楽しみにしています」とだけ辛うじて口を出たのだが、何故もっと気の利いたことがいえなかったのだろう。そもそも、うちの電波本なんてもらっても困るだけなような気も後からしたのだが、その時はそんなことは意識の3億光年先にぶっ飛んでいた。ただただ神主の笑顔が眩しくて、TVで見たまんまのノリで、前日の製本の辛さも全部消し飛び涙が出てくるくらい嬉しかった。頑張って良かったと心から思える瞬間であった。

その後、あまりに魂の抜け殻みたいな表情をしていたのか、mokiさんから「目が死んでますよ?」と茶化されたが、まあ、天にも昇る気持ちとはまさにあの境地を言うのだろうと思う。生きているって、素晴らしい。

開会〜閉会

基本的に、久樹は殆どを自スペースですごしていたのだが、それにしても混雑は収まるところを知らない。外を見ても行列が止む気配は無かったし、自分の本や櫟原さんの本も順調に売れていった。
Tantramachine.comの有我さん、スタッフ業務でへとへとになっていたであろうゆのさん*8うちの本を注目してくださった淵明*9さん、配置図ですっかりお世話になっているまいさん、最近すっかり家に入り浸らせてもらっているU-rawさんなど、他にもたくさんの人に挨拶に来て頂いた。
「前作面白かったです」「雑記も読んでますよ」という一言は何より嬉しいし、初めてと思わしき人が「面白そうなんで買います」なんていわれた日には小躍りしたくもなる。中には何も言わずに取って読んだら乱暴に戻すような人も居たが、苦笑いしておけばそんなに辛くも無い。そもそも創想話に投稿したことも無いような無名のピコ手SSもどきサークルで、パラ見しただけで買ってもらえるという方が凄い話なのだから。
そう考えれば、自分の身に余る程よく売れたと思う。どういうわけか既刊から先に完売してしまい*10、また新刊まで完売してしまったらどうしようと内心ガクブルであったが、最終的には30部弱程残り、予定通り刷りすぎたくらいであった。
櫟原さんの新刊は前述の故あって落とされてしまったが、既刊を目当てで訪ねられる方も多かった。完売とまではいかなかったものの、それに近い状況だったのでよかったと思う*11

ちなみに今ふと思ったが、どちらも死生観を扱った作品だったのは統一感があってよかったのかもしれない。

撤収

撤収作業は中々課題が多かった。まず私がサークルチェックをろくに出来なかった関係で、買い子のお二人にはほとんど絨毯爆撃に近い数を依頼してしまった。全くもって自重しろよって話である。
そんなわけで、スペース内は購入されたお宝でどんどん埋まっていき、正直お隣のサークルが早めに撤収してくれなければまともに動くことすらままならない程であった。今後スペースの利用方法を再検討すべきだと思う。
また、購入物の照合や、行列を避けるためにあえて宅配を使わなかったのだが、荷物量は行きよりも増えて半ばキャラバンみたいな状態で運ぶ羽目になった。体力的な問題よりも、あまりにも多過ぎた所為で駅などでは往来を妨げそうになる事もあった(だいぶ気は使ったつもりだが、それでも不行届きはあっただろう)、また、階段などでは他の方に手伝ってもらってやっとこさ持ち上げるという不始末で、せめて出せる分だけでも宅配に出しておくべきだったと思う。段ボール箱も大きい箱を一つではなく、小さめの箱を縦長に積んだ方が邪魔にならずに済んだかもしれない。

打ち上げ

打ち上げというより、共同購入清算会といった方が正確か。
当初は茶店かファミレスで行う予定だったが、よくよく考えてみればそんなところで同人誌をおっぴろげて清算するのは具合が悪いことこの上ない。というわけで、有楽町のJOYSOUNDに飛び込んでそこで清算を行うことにした。
お二人が計算している間、私は何もすることが無かったので、適当に歌っていることに。ホント、働かない子だね。

恐怖の最終章

最大の罠は最後に待ち構えていた。有楽町から乗り込み、東京でいざ新幹線に乗ろうといったまさにその時に、帰りの乗車券が無くなっていることに気がついたのである。少なくとも有楽町駅の改札は通っているので、この間に落としてしまったのだろうと推測される。幸い特急券は無事だったので乗るのは乗れたが、8000円の再発行は痛恨としか言いようが無い……。
最後の最後まで腑抜けて過ごしたイベントであった。

後日談

後から「遊びに行きたかったんですが……」という話を何人かから伺った。まあ、あの大混雑の中ですし。またの機会という事で。

運営の話として

ジャンル配置

今回、東館は東方Project、同人ソフト、VOCALOIDなどの男性向けジャンルと、ヘタリアなどの女性向けジャンルが配置された。
これらのジャンルに共通しているのは、近年俄かに*12流行しているジャンルであり、比較的年齢層が低いジャンルであるということ。言い換えれば、コミケをはじめとした同人イベントに不慣れな人が多いジャンルである。
不慣れであればしくじりも多いだろうし、その分スタッフ側の負担も重かったことだろうと思う。それ以前に、主催発表によると二日目は18万人が来場したが、ある話ではそのうちの七割が東館に向かったという。6時半の時点で東駐車場が閉鎖になったと聞くし(少なくとも筆者が現地に着いた8時の時点では閉鎖されていた)、久方ぶりに会場への入場そのものが制限される事態となった。東西の移動も90分待ちがざらという有様だったらしい。

低年齢化について

マナーの悪さは例年通り各所で指摘されているが、それでもまあ、昔のコミケと比べたら酷いのかもしれないが、世間一般的な混雑を考えれば、随分マシなのではないかと思う。後述するが神主列など事実上崩壊していたらしいのに、列として再結合できる程度に機能していたのは奇跡だったのではないだろうか。

もちろん、よく訓練されたオタばかりの三日目に比べれば、割り込みやルール・常識の無視が相当目に余っただろうと思う。若い人、新しい人が入ってくるということは基本的に歓迎すべきことであるが、マナーが守られていない状況を「当たり前」だと認識されるようでは困る。

とりわけ、ここ最近の東方界隈の勢いによって、他ジャンルの人たちは多大な迷惑を蒙っている。コミケは東方だけのためにあるのではない。直接のつながりは無いとしても、同じ東方ファンとして、少しでもマナーが向上されるよう訴え続けることは、参加者としての重大な義務であると思う。

神主列

※この項は特に伝聞によるところが非常に大きく、ある程度情報の信頼性は判断しているが、正確ではない。

実況スレによると、12時前後の神主列はおおむね

に書かれてある通りであった模様。図を見ても分かる通り、明らかに屋外スペースの許容量を越えており、列秩序を維持出来るような状況ではなかったらしい。
時系列上にまとめると、まず開会前、上海アリス・黄昏フロンティアをはじめとした東1シャッターサークルは全て同じ列として並べられ、東1中央通路に大行列が発生した。この行列は時間の経過と共に伸び続け、東館を縦断した後壁方向に向かって伸び、更にはそのまま一周しかねない状況となっていた。
恐らくこれが(サークル / スタッフ)チケット組であると思うが、スタッフはいざ知らずとも、サークルチケット組は開会時はスペース前に待機していなければならない筈である*13。まあ、サークル前からいっせいに集中砲火された場合の混乱を考えると一概にどちらが悪いとは言いがたいのだが、ルールはルールで有る以上、サークル参加者はもっと自覚を持ってほしい。
開会後、一般参加者も東1の中央通路を一旦縦断し、そのまま外に抜けて最後尾に並ぶ事になっていた。つまりは、東屋外の、特にシャッターより西側のキャパシティを超えれば確実に破綻する運営だったと思う。
本家は最初から1部限定頒布で、頒布価格も1000円かっきりであった。神主曰く、1人あたりの頒布時間は3秒(握手があると追加5秒)でこれが4列。どう考えてもこれ以上の高速化はスペースを増やさない限り不可能である。
伸び続ける列にシャッター西側が飽和した結果、スタッフが最後尾札を見失い、列制禦が事実上痲痺する事態となった。列生成担当と列維持担当、更には助っ人としてきたスタッフとの連絡も行き届かず、最後尾が二箇所に分裂。スタッフに聞くより並んでいる人間に聞いた方が正確という状況であったという。
その後スタッフ側で協議された結果、既に現時点で完売は確実と踏んで11時半ごろ、それ以上の並びだしを止めさせる異例の対処を採った。「もう並んでも買えません」と、並んでいた人、並ぼうとする人を散らしていったという。諦めなかった人はどんどん並んでいたようだが、それでも幾分落ち着いたこともあり、ややあって崩壊していた列の再結合に成功したらしい。
だが、結果的に全ての列が捌けても本家は完売しなかった(2〜3箱分余っていたとの目撃証言がある)ため、一旦頒布を中断した後、13時ごろ(?)に頒布を再開。最後の辺りは公平を期すためじゃんけんによる頒布が行われた模様。コミケでじゃんけん大会というのは異例中の異例だと思う。
去年の夏、東方地霊殿の頒布の際は、風神録の反省から最初から1限となり、行列は伸びたものの、列運用はかなりスムーズに行われた。10時ごろに着いても購入出来たという証言もあり、多くの人は今回の頒布も楽観的に見ていたのではないだろうか?(事実は、私はかなり楽観視していた)
ところが、前回の成功は西側の駐車スペースという、広大なキャパシティがあって初めて上手く運用されたに過ぎないかったのだろう。例大祭5で噴出したキャパシティ問題が、コミケという既に限界に近いイベントにおいて改めて浮き彫りになったのである。



今後の改善策を考えるとすれば、最も有効であるのは東方製品版を当日、ないし一週間以内に委託するという手であろう。しかし、これは今のところ『政治的な理由』で出来ないという事情が神主から吐露されている。理由の詳細は不明だが、一説にはプレス社側に書店委託分まで生産する余裕が無い、或いは書店側が東方製品版とコミケの他の同人作品を受け入れるだけのキャパシティが無い、といったことが囁かれている。実際、昨今のコミケ後の店舗や通販の状況を鑑みれば極めて厳しいと思う。

ただ、運営側に出来ることは限られているし、そもそもいくら混雑するとはいえ、いち参加サークルをあまり特別扱いするのは望ましいことではない。混対は本来はサークル側で解決するべきことであるし、どちらも対策が難しい現状、我々一般参加者がなるべく負担をかけないよう、最大限協力していくべきことであると思う。運営側に対して不満をぶつけるだけでは何も問題は解決しないし、最悪運営側が運用不能と判断すれば、神主の参加を拒否されるという事態も考えられる。

もちろん、それはコミックマーケットの理念に反する、きわめて深刻な判断である。その一方で、コミックマーケットを存続させることもまた、運営の重大な責務である。まず無いと思うが、可能性としては否定しきれない。

何度も言うが、コミケの秩序を維持するのは参加者一人一人の自覚と協力である。低年齢化が進んでいる昨今、三日目クラスの秩序を期待するのは現実的ではないかもしれないが、それでも諦めずに叫び続け、少しでも強く、少しでも深くその理念を心の片隅に刻み込む事が、我々に出来る『協力』の一つではないだろうか。そして同時に、我々もまた自らに省みる点がなかったどうか『自覚』する事も、明日のコミケをより良くしていくために必要ではないかと考える次第である。

*1:もう2週間経ったとかまたまたご冗談を。……コールドスリープでもしてたんだろうか?

*2:登録から2日間で印刷実績が200件弱になっているのを見ると、いやはや大変申し訳なく……。

*3:執筆自体は楽しいんですけどね。

*4:まあ、本来教科書で使っているくらいなのだから読みにくかったら困るのだが。

*5:まあ、正直うちはSS読みさんには好まれない作風だと思ってます。なにせSSの作法の斜め後ろを地で行ってるわけですから(^^;

*6:新幹線的な意味で。これで半日猶予が出来る。

*7:……話の内容? いやまあ、それは来て頂いた方のみ解る話と言う事で(^^;

*8:まさか栄養ドリンクを差し入れしてもらえるとは思いませんでしたwww

*9:いやいや、読めなくても全然問題じゃないですよw と言うか、自分も上手く話が聞き取れず微妙な反応を返してしまって申し訳無いです……!

*10:数は新刊の1/5程度だったが、例大祭の時でも完売するほど出ているのに……不思議

*11:さあみんな、某事も無いサークルに匹敵する(その上全て手書きという)あの弾幕の多さに圧倒されるのだw

*12:といっても東方と同人ソフトはかなり息が長いが。

*13:参加案内にもそう書かれてある