「記憶する幻想郷」読書感想文3

空気を吸うかのようにいつの間にかうちの雑記に阿求タグが追加されました。衣玖さんの能力ですね、分かります。
というわけで、記憶する幻想郷考続きます。


さてはて、稗田邸を訪れた霊夢魔理沙。やや意外そうな顔の阿求。腕を組んで堂々と来客に応答する様は、先ほどのゆかりんに対するそれと全く異なっていて興味深いところです。

自己紹介もたけなわ、魔理沙は幻想郷縁起の閲覧を希望します。阿求、苦笑しながらま、いいけどね。ほとんど完成済みだし…それに、博麗の巫女が見たいというのであれば、断る理由はな―― 霊夢見たい その後ろでは魔理沙がガッツポーズ。

ここでガッツポーズってどうなんでしょう。見せてもらえるかどうか分からないからこそ、見せてもらえる事になって喜んでいるわけですよね。本泥棒の噂は里まで届いているって事かしら。まあ、魔理沙は常識人だという話は昨日したからこれに関しては人まず置きます。

縁側で飲み物(紅茶?)を飲みつつ待つことしばし、阿求がぶっとい本を8冊も抱えてで持ってくる。半紙の坪量は知らないのですが、見たところ4cmくらゐはあります。アレが何で求聞史紀までまとまるのか。編集の妙ってレベルぢゃねーぞw

……と、ここで私は別の結論に達した。即ち、幻想郷縁起は一冊だけではない

よくよく考えてみたら、求聞史紀を購入した際に付いてくるおまけペーパーでも、霊夢がごっそり本を抱えて持ち帰るシーンが描かれていた。あの時には縁起は完成していたはずなので、あれが幻想郷の中の幻想郷縁起なのである。

では、今日我々の手元にある幻想郷縁起は一体何なのか。自分のサークルの作品、阿求日記の説が実は現実味を帯びているような気がする。

幻想郷縁起を公開からしばらくたったある日、山の天狗が縁起の出版を申し出てきた。いくら広く公開しているとは言え人妖を問わず配って回るのは……と最初は渋ったのだが、結局幾つかの条件を付けて許可を出すことにしたのである。
〔…〕
「そう。それはまさしく重版本だ」
「え!? そんなに売れたんですか?」
「いやそうではなくて、何でも印刷を担当していた山伏天狗が、製本が終わって倉庫に置いていた本の大半を、ある日突然無くしてしまったらしい」
「……無くした?」
「倉庫はもぬけの殻だったそうだよ。勿論、そんな大量の本を一度に無くす事は考えにくい。だが、天狗の社会で盗みを働くなどもっと考えられない。天狗はプライドが高いし、仮に盗んだとしても千里眼ですぐに犯人が見つかるからね。にもかかわらず、今に至っても消えた本は一冊も見つかっていない。それどころか、調べてみたらその前の年にもある天狗の新聞が消えてしまう事があったという話だ。原因は目下調査中だってさ」
「えー…っと、千里眼でも見つからないと言うことは、つまりこの幻想郷にはないということですよね?」
「その通り。ひょっとしたら外の世界に神隠しされたのかも知れない。ただ、万一あの本を外の人間が読んだところで信じる奴はいないから、大した問題にはならないだろうけどね」
人の本を眉唾扱いされるのは心外だが、かといって真面目に信じられても困る。うーん、このやり場のない感情はどこへぶつければ良いのだろう。今度里の子供を連れて妖精釣りにでも行こうかしら。

つまり、我々が目にしている幻想郷縁起は、天狗によって出版された要約本に過ぎないのです。だからこそ、最近見かけた妖怪や、最近起こった出来事、天狗社会(≒文)の関心が向いている対象しか載せられていない。なんだ、簡単な話じゃないか。やはりこの幻想郷は常識に囚われてはいけないのですね!!

まあ、それにしても、4cm級の本を8冊か。阿求ちゃん力持ちですな。誰だよ身体が弱いとか言った奴。天狗基準で考えたら人間なんて脆弱に決まってるじゃないのよさ。うんうん、あっきゅんげんきでちゅう*1

阿求曰く。まだまとめきれてないから、読みにくいかも知れないけど、これが幻想郷縁起。幻想郷のことなら何でも記録されてるわよ
霊夢曰く。私のことも載っているのね
阿求答えて曰く。そう、妖怪に限らず一部の人間のことも載っているわ。だから完成前に見に来て内容を訂正していく人も多いのです

んー、でもあそこに載ってる人ってあんまり事前に訂正するような人じゃないよねぇ。やっぱり他にも色んな人が収録されて居るんだろうな。筍取りの爺さんとか。

魔理沙、やや気落ちしながら、私のことは……あまり載っていないな。もっとおもしろおかしく書いてもらえないか?と、とんでもないことを言い出します。おい魔理沙それは死亡フラグだ。
阿求答えて曰く。もっとおもしろおかしく行動してくれたら、書きますよおい阿求それも死亡フラグだってwww*2

それを聞いて魔理沙は俄然やる気が出ます。霊夢それを見て(;゚д゚)アキュウチャン ナニイッテルンスカ……状態。まあ、無理もない。

まあ、それはともかくとして霊夢は縁起を読み進めます。というか、魔理沙は自分の項目しか見なかったようですね。訪問した時から主に猫と遊んでいます。

そういえば、魔理沙風神録のEDにて、にとりに入山を拒否され山の信仰(親交)に加われないことに一抹の寂しさを覚えています。ふむ……となると、魔理沙霊夢を誘い出したのも、見せてもらえる事に喜んだのも、それが理由ということですか。回りくどいというか……自分がどう思われているのか気になるお年頃なのでしょうねぇ。


というところで、このままこの次のコマに入ると寝不足で死にますので、今日のところはここまでとします。やっぱり2ページ進行。

ええと、最終的にちゃんとまとめますよ(まとまって欲しいものです(他人事の様に

*1:あれももう幻想入りしたのかしら。

*2:そんなんだから幻想郷縁起を『お借り』されるのである。