「記憶する幻想郷」読書感想文2

紅月まとめしないと叱られようとも、ユリイカ東方考察の感想期待ageで1000pv来ようとも、阿求好きとしてまずはこっから始めざるを得ません。というわけで、記憶する幻想郷感想続きいっきまーす。


さて、稗田家に訪れた霊夢魔理沙魔理沙が言うには、噂によると、稗田家には幻想郷縁起という幻想郷に関する膨大な資料があって、もうすぐそれを公開するって言ってるらしいとのこと。
霊夢曰く。……公開するまで待てないのかしら
魔理沙答えて曰く。待てないんじゃなくて待たないんだよ

これは魔理沙の性格を考察する上で重要な一コマでしょう。待ないのではなく、待ないのです。魔理沙は過去、霖之助に対して三日で仕事を頼んだ際、その明後日に店を訪れています。魔理沙曰く、頼んだ日から換算するのだから、明後日こそ三日後であるとのこと。でも、霖之助はそれを織り込み済みですので、わざと一日長く日を見積もります。魔理沙の会話には、このような暗黙の了解がたくさんあることを理解するべきでしょう。

詰まるところ、魔理沙はそのような暗黙の了解を、暗黙のうちに履行してくれる人に対して好意を抱くわけです。霖之助然り、パチュリー然り、にとり然り。逆に言えば、そういう暗黙裏の融通が利かない相手に対しては、魔理沙は好い顔をしていません。一番典型的な例は天子ですが、依姫に対して若干慌てながら幻想郷的やり方を吹聴したのも、その現れでありましょう*1

魔理沙霊夢がなんだかんだ言いつつ仲が良いのも、霊夢が良い意味でも悪い意味でも気を遣わないところにあると思います。そういう適当にあわせてくれる人だからこそ、魔理沙にとって一番話しやすい相手であるのです。そりゃ、魔理沙が道具屋の最大手であるである霧雨魔法店の店主、父親とソリが合わないのも無理はないでしょう。

でも哀しいかな、儚月抄のそれを見ても判る通り、魔理沙は空気を読める子です。霊夢のように完全に無視を決め込むことは出来ない性格なのです。それは皮肉にも、商人の血筋なのでしょう。だから魔理沙には、常に常識人的な面と、非常識的な面が混在して描写されることになります。その二面性が、多くの人に受け入れられるのかも知れません。詰まるところ一番人間くさい。

誰に対しても同じプロトコル接触しようとしますが、実際の会話のやりとりを見ると、相手の反応に合わせて的確に応じようとしている様子が伺えます。……うーん、マスタースパークのデタラメぷりからは想像が付きにくいのですが、ただ、そのマスパ一発にしても、入念かつ周到な準備が必要ということを忘れてはいけないと思うのです。


……ええと、確かこれあっきゅんの感想文でしたよね。いかんいかん。そんなわけで、二人は稗田邸を訪れます。時系列がズレているのか、八雲 紫は既に帰った後のようです。阿求曰く、博麗の巫女と……お連れ様でいらっしゃいますか?

この台詞は、単純に見ると阿求が魔理沙を知らないという解釈になりますが、そんなわけがありません。幻想郷縁起には、既に霊夢魔理沙の項目が設けられているからです。少し時系列が前後しますが、魔理沙は幻想郷縁起の自分の項目が短いことを嘆いています。また霊夢も、阿求の自己紹介に対して、はじめまして 霊夢ですと返しています。

これを彼女たちなりの冗談と解釈するのは無理がありますから、では、幻想郷縁起の記述は何なのかという話になります。下手したら全部阿求の捏造ないし空想じゃねって事になりかねません。ですが、阿求は変わった娘ですが嘘つきではありませんし、そんな嘘八百の縁起の執筆を閻魔様が認めて転生を許す事も考えにくい。この辺りについては後でもういっかい詳しく考えてみたいと思います。

……といったところでですね、今日は飲み会があった関係上、果てしなく眠いのでそろそろ寝ようと思います。青き海に意識薄れ、沈みゆく闇。深き静寂に意識閉ざす…って奴です。

なんと今日は2ページも進んでない罠。一体いつ終るだよwww

*1:空気と言えば衣玖さんですが、あの子は空気を読んだ上で読まないフリをするところがありますから、魔理沙との相性は普通程度なのかなぁ。