「記憶する幻想郷」読書感想文
久樹さんのつながりに
嫁…もとい あ っ き ゅ ん が い な い な ん て … ! !
由々しき事態ですわ!!
こんな事が許されてよいものか、いや許される筈が無い!!
と言うわけで一ヶ月くらい阿求語り更新した方が良いかと…!!(無茶言うな)
こう言われたからには最早やるしかありませんぞ。高天原全総力をかけて、阿求語りを! 一心不乱の大阿求語りを!!
というわけで、今回は東方求聞史紀告知漫画「記憶する幻想郷」の読書感想文を書こうと思います。もう見る事は叶はないだらうと思っていたのですが、先般BYKエンタープライズの社長が快くお貸し下さいました。いやもうね、キャー社長サンカッコイイ!!
まあその一方で、読書感想文と書くとなんだか小学校時代のテリブルスーヴニールが想起されたりするわけですが*1、読めば読むほど夢がひろがりんぐな作品。是非是非酒でも飲みながら色々書いていきたいと思います。ネタが尽きる? 何を申しましょうか。阿求を俺の娘と公言して憚らない久樹がその程度のことでネタが枯渇するわけがないのであります。*2
残念ながらコマをそのまま載せるわけにはいかないので*3今回はダイジェスト形式でお送りしたいと思います。
さて、記憶する幻想郷は秋深まる幻想郷の稗田邸を映し、舞台は博麗神社から始まります。阿求は紅茶を盆に載せおそらく執筆室に向かっているようですが、茶を入れるための別部屋があるのでしょうか。久樹なんて執筆期間中はいつも酒か急須が卓上を大占領しているわけですが、そこは女の子ですね。
一方博麗神社では、サッカサッカと落ち葉掃く博麗 霊夢と、それを眺める霧雨 魔理沙といういつもの光景が見られます。コマには「記憶する幻想郷」というタイトルと、秋深き 隣は何を掃く人ぞ――
とのメッセージ付。秋符欠き。つまりこれは幻想郷縁起に秋姉妹が出てこないフラグだったのだよ!!――という冗談はさておき、物語がスタート。
霊夢さんは掃いても掃いてもキリがない落ち葉にため息。
魔理沙曰く。そんなの、全部落ちきってからまとめて掃除すればいいじゃん。
霊夢答えて曰く。そんなことしたら毎日の掃除の時間が暇になるじゃない。
博麗の巫女にとって神社の掃除は日課であります。一方、その日課というのは実のところあまり意味をなしてはいません。博麗の巫女は博麗神社と博麗大結界を維持する事と、妖怪を退治する事が本業でありますから、言ってみれば落ち葉掃きは霊夢にとって、お茶を啜ると変わらない日常の過ごし方なのでありましょう。本当に嫌な時は萃香を呼べば良いわけですからね。鬼と鋏は(ry
でもそんな光景に魔理沙は退屈したのか、霊夢の集めた落ち葉を蹴散らしながら曰く。読書の秋だというのに退屈だな! ちょっと勉強しに行ってくるか!
霊夢沈黙。そもそも魔理沙から『勉強』という二文字が出たことに驚いているのか。でも幻想郷で一番勉強熱心なのは、他でもなく魔理沙です。少なくとも修行も掃除もほっぽって遊び歩いているうちに神社を乗っ取られたどっかの巫女さんよりは数百倍まっすぐ。
霊夢、魔理沙に問いて曰く。何を食べるの?
ぼけてます。完全に呆けてます霊夢さん。
魔理沙答えて曰く。……誰も食欲の秋なんて言ってないぜ。遊びに行くだけだ
駄目だこいつらw
ここで舞台は稗田邸、阿求の執筆部屋に戻ります。部屋の中には、床に本棚に卓上に無数の書籍が、幺樂団の歴史でお馴染みのレコードプレイヤーと、先ほど入れた紅茶、アクビをする猫、そして執筆道具である硯と筆が見られます。
お世辞にも片付いた仕事部屋とは言い難いのですが、そもそも阿求は一度覚えたことを忘れないのですから、本を手元に置いている必要もないのではないか。ゆえに、これは阿求なりの気晴らし法であると私は考えます。執筆に行き詰まると気晴らしに手を伸ばす書籍たち。例え結果を知っていても、読み返す事に意味がある本というのもこの世にはある物です。
話がガンガンそれてます。まだ3ページしか進んでません。困ったもんだと次をめくります。
でた! 阿求AAの中でも割と有名な一コマ!!
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生きてこの目で拝める日が来るとは……有り難や有り難や。
ここで阿求の二つ名も明らかになっています。曰く、幻想郷の記憶
。記録ではなく記憶という点に注目でしょうか。
私は、紫の桜が音もなく散るのを見ながら、六十年前の記憶が急速に消えていっていることを実感していた。六十年たったことでこうなる事は理屈では判っていたが、実際に味わうと若干の不安を覚えるものである。ただ、全ての記憶が消えるわけではない。『記録』に残っている出来事だけを残して、そのほかの『記録』が消えていくのである。
記録に残っている出来事。それはすなわち歴史と言うことである。六十年を境に残っている物は歴史だけとなり、歴史という物は非日常を集めた物である。*4
阿求が見て覚える事は記憶です。その阿求が残す幻想郷縁起は記録です。幻想郷縁起は幻想郷の非日常を記録した物ですが、私は、阿求は日常の記憶を記録する役目を持っているとも思います。
それは何故か。
東方香霖堂通算第26話「幸運のメカニズム」では、霊夢が、サイコロを何度転がしても目がばらばらに出るのは、サイコロを転がす角度が異なるからではなく、一度出た目をサイコロが、世界が記憶しているからだと述べている。それを霊夢に教えたのが、「記憶を全て本に書き留めて代々受け継いできた家系」のものすごく頭の良い人らしい。これは間違いなく阿求のことでしょう。阿求は頭の良い娘です。
非日常だけをいくら集めても、日常の真理を解き明かすことは出来ない。日常の記憶を記録として伝承しているからこそ、阿求は幸運のメカニズムに気づくわけです。
さて阿求ちゃん、どうやら幻想郷縁起を執筆中のようです。チルノの項を書いているようですが、氷の妖精はこんな感じでいいかな…どうせ妖精は読まないし
と放言してます。ルナチャイルドは珈琲飲みながら新聞を読んでいた実績がありますが、まあ、チルノなら大丈夫でしょう。個人的にはチルノは比較的賢い子という認識ですが、それはまた別の機会に。
更に阿求ちゃん、うん でも我ながらかわいく描けた! 昔に比べると絵もうまくなったなぁ
と喜んでいます。酷いこと書きつつかわいく描けたなんて、阿求ちゃん意外とツンデレなんでしょうか。なんだかんだ言いつつ妖精、そしてチルノを真っ先に載せている辺り、阿求なりの愛し方なのかも知れません。
さて、そこへ血相変えた使用人が飛び込んできます。阿求に来客を知らせますが、随分深刻な表情でそれが妖怪のお客様なのです
と伝えます。幻想郷縁起(求聞史紀)によれば、人里に妖怪が現れるのはさして珍しい事ではないようですが、訪れた客が客だけに屋敷中が動揺しています。何せあのスキマ妖怪八雲 紫サマです。
ところで、幻想郷縁起「外来人」の項によると、外の世界の人間は、妖怪と人間とを区別出来ないようです。まあ、私が見てもよく分かんないので、それが一般的な反応なのでしょう。しかし、屋敷の人たちはゆかりんをみて明らかに恐れおののいています。滅多に人里に姿を現さない妖怪ですから、一目見たくらいで彼女がゆかりんであると判るものでしょうか。
漫画的表現としては、紫はなにやら黒いトーンを纏っています。所謂「妖気」の類でしょう。つまり、幻想郷の住民はおそらく普通の人間と妖怪を見分ける妖怪アンテナのようなものが備わっていると考えられます。幻想郷風土記の記述によれば、幻想郷の住民はかつて妖怪退治を行った者達の末裔なのですから、当然といえば当然。『父さん、近くに強い妖気を感じるよ!!』
慌てふためく屋敷の人達(ちなみに仕女と思わしき人だけでも4人見られます。相当大きな家なのですね)とは裏腹に、阿求は余裕綽々。あら、紫様じゃないですか 妖怪の賢者ともあろう方がわざわざ人間の家までお越しになるとは…
と大歓迎ムードです。それどころか、幻想郷縁起の九作目の完成を祝いに来たという紫に対して、深々と頭を下げて感謝を述べています。妖怪の賢者という表現は幻想郷縁起の中でも用いられていますし、よっぽど紫のことを尊敬しているようですね。
紫の話によれば、どうやら阿求と紫は今回初対面のようです。一方阿求は、完成したら私のほうから挨拶にまいる予定でしたのに
と述べています。いやいやちょっと待て。あんた幻想郷縁起では家は、博麗神社と同じで、幻想郷と外の世界の境界に建っているというが、その建物を実際に見た者は居ない。
って言ってるじゃないのよさ。……ゆかりんへのぷらいばしーへの配慮なんでしょう。きっと。
どうやら、紫の目的はお祝いだけではないようです。完成する前の幻想郷縁起を少し見せて頂けないかしらと申し出ます。
阿求答えて曰く。ええもちろん 最初からそれが目的なんでしょう?
紫続けて曰く。幻想郷の真実は私とともにある。記憶も真実に沿わなければならない。今回の幻想郷縁起も内容を改めさせていただくわ
なんということでしょう! 射命丸辺りに売り飛ばせばピューリッツア賞も間違い無しです。やはり幻想郷縁起は紫による干渉を受けていたようです。そりゃそうでしょう。参考文献にあれだけゆかりんの著書を載せているのですから、紫の思考が色濃く反映されているのは当然のものとも言えます。
一方、稗田家にたどり着いた霊夢と魔理沙。霊夢は門構えを見た途端ここって…稗田の屋敷じゃないの あんた稗田家の誰かと知り合いなの?
と問います。魔理沙は答えて曰くいや 初めて来た!!
自信満々なところは流石魔理沙です。
……ええと、やっと10ページです。この調子でやってたら明日死ぬことになりますので、取り敢ず今日のところはここまでと言うことで。