久幸繙文の作品のWeb公開について
久幸繙文の作品には、今のところ全ての作品の奥付に本作品は絶版後、弊サイト上で無償公開を予定しています。
という一文があります。
具体的にいつ頃公開するつもりなのかと言うと、これが全く決めていません。半年後かも知れませんし、十年後かも知れません。
そもそもこの規定は、久樹がその作品を重版する意思がなくなった後で、もし読みたいなと思われた方に対する救済措置のようなものです。
言うまでもなく、混雑を極める会場で、貴重な時間、限られた予算を割いてうちの作品を買って下さった方々がおられるわけですから、おいそれと公開する気になれないのはお解りいただけると思います。
ですが一方で、もしその作品を読みたいと思っても、もう手に入れる手段が無い*1と判った時の哀しさというのもまた、東方同人界隈に入って日の浅い私は解っているつもりです。
私は、本は本である事に価値があると思っています。本は中身だけでなく、装丁を含めて全部に価値があると思っています。昔はそうは思いませんでしたが、自分で本を作り、自分でそれを頒つようになってからはそれを意識するようになりました。自宅発行とはいえ、拙いながらもそれなりに製本らしき事をしているのはそのためです。
ですから、私がその作品を『本』という形で読んで欲しいと思っている限りは、過去作品であっても重版を続けるつもりです*2。年月が過ぎて、中身も十分歳を取って、『もう良いかな』と思う日が来た時に、そのままこの世から消してしまうのが惜しいために、公開して遺してやろうと考えているわけです。その時にまで読んでみたいと思う方がおられましたら、それはそれで僥倖な話ですしね。
だからその時はごめんなさい、という意味で、奥付に一言お断りさせて頂いているという風に解釈して頂ければと思います。